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出産ストーリー

穴井夕子さん「不妊治療と人工授精」

2年8ヵ月に及ぶ不妊治療の末、2002年に長男知己くんを出産した穴井さん。1回目は、つらかった不妊治療、そして人工授精に踏み切った経緯など、貴重な体験をありのままに語っていただきました。

このインタビュー記事は、2006年8月にここカラダ「みんなの出産ストーリー」で掲載されたものです。

◆お話を伺ったのは…  マルチタレント 穴井夕子さん


1974年大分県生まれ。1990年「東京パフォーマンスドール」に参加し1995年の卒業まで、テレビ、ラジオ、CM、コンサートなどで幅広く活躍。2000年にプロゴルファーの横田真一さんと結婚。2002年には念願の長男知己くんを出産。自らの不妊治療や出産の体験を綴った『命に会いたい〜Baby meets MaMa』(実業之日本社)が話題になり、不妊に悩む女性への温かいメッセージと、子育てに対する真剣な取り組みがテレビ、雑誌などで取り上げられ、30代ミセスのオピニオンリーダー的存在となる。

「赤ちゃんが欲しい!」と思ったので、まず検査に。
事前にチェックするのが好きな性格でよかった!

穴井さんが不妊症だとわかったきっかけは?

[子宮卵管造影検査]
子宮や卵管の異常を発見するため
に行う検査。子宮口から造影剤を
注入し、子宮から卵管、腹部へと流
れているかどうかをレントゲン写真
でチェックする。通常検査は月経
直後に行い、痛みを伴う場合は麻酔
を用いる。子宮の形が異常だったり、
卵管が細かったり、詰まっていること
が不妊の原因であることが多いため、
不妊治療の最初にこの検査を受ける
のが一般的。

私は何でも事前にチェックするのが好きで、人間ドックはもちろん、虫歯などもちょっと気になるとすぐに歯医者さんに行って治療してもらいます。病気が悪化すると治りにくいし、「早期治療が肝心」って言いますからね。だから結婚して「赤ちゃんが欲しい!」って思った時も、何の迷いもなく大学病院の産婦人科に行きました。結婚前から生理痛も激しかったし、赤ちゃんのために一度徹底的に調べようと、血液検査や子宮卵管造影検査 ※をしているうちに、不妊症だとわかったんです。主治医の先生が、すぐに不妊治療に定評のあるレディースクリニックを紹介してくれたので、迷わずそこで治療を始めました。当時はインターネットもなかったので、病院の評判をこっそり調べるなんてこともできませんでしたしね。

事前に不妊治療の知識を蓄えて、お医者さんの説明がわかるように準備しました。

不妊治療に対する不安はありましたか?

[高プロラクチン血症]
プロラクチンとは母乳を出しやすく
するホルモンで、プロラクチンが多
く出すぎてしまうことで、排卵を止
めてしまう病気。服薬でホルモンの
分泌を抑制する治療法が主流だが、
副作用としてめまい、下痢、吐き気、
疲労感などがある。

まずどんな治療をするかわからなかったので、自分で本を読んで調べました。「高プロラクチン血症 ※ってなに?」「子宮内膜症はどうやって治療するの?」「免疫性不妊って?」「治療に使う薬の副作用は?」など、頭に浮かんだ疑問や不安は、とにかく本を読んだり人に聞いたりして、知識を蓄えました。やはり、不妊治療って、専門用語や専門知識がある程度あったほうが、お医者さんや看護師さんに相談したり、説明を聞いたりする時にスムーズなんです。何でもパッパと事が進む方が好きな性格なので、そうするためには努力は惜しみません。やはり時間は有効に使いたいし、不妊治療だって何としても成功させたかったので、自分でもビックリするぐらい知識欲が出て勉強しました。

何度でも、失敗してもがんばろうね、と励まし合い、夫婦の絆も強まりました。

2年8ヵ月の不妊治療で苦労したことは?

[人工授精と体外受精]
人工授精は男性の精子を採取して、
子宮腔内に注入する方法。超音波
などで予め排卵直前の時期を推測し、
それに合わせて精子を採取した後、
2時間以内に注入する。体外受精は、
卵子と精子を体外に取り出して受精
させてできた受精卵を子宮に戻す
方法。排卵誘発剤という薬でたくさん
の卵胞を作り、排卵前に取り出して
受精させる

つらかったのは、一生懸命痛みに耐えて続けた不妊治療の効果がまったく出なかったこと。でもその苦労があったからこそ、思いきって人工授精 ※をする決心がついたのだと思います。不妊治療の間に、赤ちゃんが欲しいという気持ちがどんどん強くなって、夫との絆も強まり、「新しい命に会う」という目標に向かって2人で本当にがんばりました。 人工授精の成功率は1回20%程度で、不妊期間が長いほど妊娠率は低くなると聞いていたので、不安はありました。でも10回も20回も挑戦しているご夫婦もいらっしゃったので、私たちも「何度失敗してもいいから、がんばろうね」って、励まし合いました。そして幸運なことに1回で受精して、待ちに待った命が私たち夫婦のもとにも来てくれたのです。それを知った時には、本当に天にも昇るほどの喜びでした。不妊治療中に飲んでいた薬の副作用に悩まされたことや、一生忘れられないと思っていた気持ち悪さや痛みも、全部忘れてしまいました。

じっくり相談できる医師と待たされないスムーズなサービス

穴井さんにとって「いい病院」とは?

お医者さんは皆さんすごく忙しそうなので「話し込んではいけない」とけっこう気を使います。本当はじっくり話せるお医者さんがいれば、安心なのですが…。実は長男の子育ても一段落したので、この夏、もう一度人工授精をしようかと考えています。以前お世話になった病院が、現在の住まいから遠いので、今は別の病院に通っています。今度はインターネットもあるし、しっかり評判を調べて決めました。「有名な大病院だからすごく待たされるのかなあ?」って不安でしたが、行ってみるとシステマチックで、会計や薬も待ち時間が少なくて、何もかもがスムーズ。私の性格にピッタリの病院でした。患者としては、待たされていると、病気のことを深く悩んでしまったり、悪い方、悪い方へと考えてしまい、そのストレスだけでも、具合が悪くなりそう。その意味でも、優秀な医師がいるだけでなく、病院全体のサービスシステムやスタッフの対応にも気をつけてほしいですね。その心づかいが、「この病院に任せよう!」という前向きな気持ちにつながりますから。

ありがとうございました。

構成・文/宇山恵子

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