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妊娠・出産に役立つコラム

07.05.17 更新

本当は、どこまでできるの? 男女の産み分け

少子化の影響もあってか男女の産み分けを希望するご夫婦が増えているとか。「最後のチャンスだから、ぜひ男の子を」「上2人は男だから、今度こそ女の子を」と理由はさまざまです。

性別はX染色体、Y染色体で決まる

人間の体細胞には23組、46本の染色体があります。これに対して、卵子や精子などの生殖細胞の染色体は23本。生殖細胞は受精によって初めて23組、46本の染色体が完成し、人間としての生命活動を始めることができるのです。
人間の性別はこの性染色体のペアリングで決まります。卵子はX染色体だけを持っていますが、精子はX染色体を持つ「X精子」とY染色体を持つ「Y精子」の2種類が存在します。つまり、卵子に「X精子」が受精すると女の子が、「Y精子」が受精すると男の子が生まれるわけです。

膣内の酸性度で男女の性別が左右される

さて、今度はお母さんの側の性別決定要因です。それには膣内の「酸性度」がかかわっています。もともと女性の膣内は細菌感染を防止するため、酸性度が高く保たれています。しかし排卵日が近づくにつれて、膣と子宮の間をつなぐ子宮頸管に分泌されるアルカリ性の粘液量が多くなり、膣内の酸性度を中和していきます。
精子はアルカリ性なので膣内の酸性度が高い状態では膣から子宮頸管に至る間に死滅してしまいますが、排卵日前後にはアルカリ性の環境になっているため、無事に子宮頸管を通り抜け卵子にたどり着くことができるわけです。ところが男の子に必要な「Y精子」は女の子の「X精子」よりも酸性に弱いため、最も酸性度が低くなる排卵日当日のセックスでないと生き残る確率が低くなってしまいます。

普通妊娠による男女の産み分けは

東京・世田谷区にある杉山レディスクリニックの杉山院長は、これらの生理現象を生かした男女産み分けを手がけています。
「当院の産み分け方法はいたってシンプルです。まず、女性の子宮頸管の酸性度と変化のサイクルをあらかじめ調べておき、必要に応じて膣内ゼリーで酸性かアルカリ性へと傾けること。排卵日をきちんと特定すること。そして一番面倒で難しいのが、 排卵日の2日前を特定することです」。
排卵日2日前のセックスで排卵日まで生き残った精子によって受精が成立すると、なんと7割の確率で女児が誕生するそうです。
「排卵日1日前では男女比が53:50、排卵日当日だと51:50です。しかし排卵日2日前にセックスをすると男女比は30:70で女児が誕生する確立があがります。経験則で導き出した方法ですが確実です」。
さらに男の子が欲しい場合はリン酸カルシウムを服用し、膣内をアルカリ性に保つゼリーを挿入します。「男児の場合も7割程度の確率ですね。こちらはカルシウム製剤の作用メカニズムが不明なのですが実績は上がっています」。

人工授精の技術を応用したパーコール法

パーコール法は人工授精技術を応用した方法で、特殊な溶液で精子を洗浄した後比重の違いを利用して精子を選別し、人工的に子宮内に注入する方法です。現在、日本で行われている産み分け方法では最も確率が高く、女児の産み分けに利用されています。
産み分けの是非をめぐっては、さまざまな議論が繰り返されています。少子化の今だからこそ、必要だという意見がある一方で、性の選別につながる危険性を指摘する声もあります。
杉山先生によると実際に産み分けを経験されたご夫婦は、「結果的に望んでいた性と異った場合でも、いざ産まれてみると感謝されることが多いんですよ。むしろ妊娠、出産に積極的に取り組むきっかけになるようです」とのことでした。

◆お話を伺った先生◆杉山 力一(すぎやま・りきかず)さん


医療法人社団 杉四会 理事長。医学博士。
東京医科大学出身、1994年同医局に入局し、不妊治療を中心に研修。1999年に実家である杉山産婦人科勤務。2000年に杉山産婦人科に隣接し、不妊治療/生み分け専門の  杉山レディスクリニックを開業。2007年夏には両医院を合併し、不妊治療/分娩/婦人科腹腔鏡手術の総合産婦人科を開院予定。
ホームページ :  http://www.sugiyama.or.jp

構成・文/井手ゆきえ

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