妊娠の兆候・症状、妊娠初期から出産までに知っておきたいこと。
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妊娠・出産に役立つコラム

08.11.27 更新

妊娠線を防ぐには…妊娠線ができてしまったら…

妊娠線はすべての妊婦さんにできるものではありません。うまく体重コントロールをしたり、皮膚のコンディションを整えておけば、予防することも十分可能です。

妊娠線の予防法

妊娠線をつくらないようにするには、まずは妊娠中に急激に体重を増やさないようにすることです。「妊娠中に特に太りやすいのは、つわりが治まる時期と、最後の1ヵ月です。出産を控えて里帰りすると、体を動かさなくなり、太りやすいので注意しましょう」とアドバイスするのは美容皮膚科の森智恵子先生。自身も出産経験があり、体重増加は10kg以内にとどめるように注意したそう。妊娠中は食欲にまかせて食べすぎないように、お腹の赤ちゃんの成長に必要な、8〜10kg程度の体重増加にとどめるように努めましょう。
食事はバランスよく、まずお腹の赤ちゃんの成長に必要な栄養素をしっかり摂りましょう。しかし、太らないようにと極端に油分を抜いたりすると皮脂の分泌が悪くなって、肌トラブルを起こしやすくなります。また、便秘予防のために食物繊維も豊富に摂りましょう。妊娠中は女性ホルモンの分泌も急激に変化するので、肌トラブルを起こす人もいます。「栄養はみんな赤ちゃんが取ってしまうので、皮膚のコンディションも悪くなりがちですが、出産後は見違えるように美肌になりますよ」と森先生。赤ちゃんのためにも自分のためにも、バランスのいい食事で、なるべくたくさんの種類の食品を摂るようにしましょう。

皮膚の乾燥、血行不良の対策も

妊娠線ができやすい部位の図
■妊娠線ができやすい部位
お腹を含め、これらの部位は特に保
湿やマッサージを行うとよいでしょう。

皮膚が乾燥すると、弾力性や伸縮性が失われ、妊娠線ができやすくなります。また、皮膚の乾燥によって、かゆみや湿疹、感染なども起こしやすくなり、かゆみを我慢できずに、掻きむしったりすると、よけいに皮膚が刺激されて傷つき、弾力性をどんどん失ってしまいます。悪循環を止めるためにも、保湿力を高めるローションなどを塗って、妊娠線ができやすいお腹や太もも、乳房付近をマッサージし、皮膚をやわらかい状態に保っておくようにしましょう。
また、皮下にたまりがちな老廃物を血液とともに運び出し、皮膚に新しい栄養が運ばれるように体を動かして血行を促進しましょう。ウォーキングや家事などの軽い運動がおすすめです。ただし、汗をかいたらこまめに拭いて、保湿クリームを塗りなおしましょう。「無理に運動すると、お腹が張りやすく、腰痛などのトラブルにもなりやすいので、注意しましょう」と森先生は話します。
さらに、妊娠中はホルモン分泌が急激に変化して肌トラブルを起こしやすいので、敏感肌やアトピー肌など、ふだんから肌トラブルを抱えている人は、妊娠線対策についてあらかじめ産科の主治医やかかりつけの皮膚科の医師に相談しておきましょう。

マッサージの方法

お腹

やさしく軽い刺激で、おへその周りに「の」の字を描くように軽くマッサージしましょう。お腹を優しくなでるようにマッサージしながらお腹の赤ちゃんに話しかけてあげると、いい胎教にもなります。

太もも

特に妊娠線ができやすい内腿や後ろ側などを軽くマッサージします。

胸(乳房)

あまり強く刺激しないように、また乳首を刺激しないようにしましょう。クリームをたっぷりつけて時間をかけてマッサージして、皮膚の柔軟性を高めます。

「妊娠線予防のマッサージをするときは、必ずマッサージクリームを使ってください」と森先生。成分よりも、マッサージしている間に乾燥したり固まったりしない、やわらかくて油分の多い保湿力にすぐれているものを選びましょう。「指による摩擦で敏感になった肌を刺激しないためにも、よくのびて指どおりのいい、滑らかなクリームを選びましょう」(森先生)。
さらに森先生は「保湿やマッサージ用のクリームを選ぶ際、妊娠中は特にニオイに敏感になっているので、香りが強すぎないものを選びましょう」とアドバイスします。皮膚を刺激する化学成分が配合されたものはなるべく避け、薬局やお店で購入する際は、妊娠していることを告げて、妊娠中でも問題なく使用できるかどうかについて、お店の人に聞いておきましょう。

できてしまった妊娠線のケア

最近では、皮膚のコラーゲン繊維の弾力を回復させ、妊娠線を目立たなくすることからレーザー治療が用いられています。出産後に妊娠線のあとが気になる人は、美容皮膚科などで相談してみましょう。
森先生は「相談するタイミングとしては、子供を産み終わって、もう出産しないと決めたときのほうがいいでしょう。なるべく早く治療したほうが効果が出やすいのですが、出産後は子育てに忙しくてなかなか通院する時間もありませんから、40歳前後になって、時間の余裕ができた頃に治療を始める人も多いですよ」と話します。ちょうど40代は、ホルモン分泌の変化などで、太りやすく、肌の老化も気になり始める時期です。「レーザー治療には、肌のリフトアップや引き締め、スリム効果もあるので、美肌やシェイプアップにも効きますが、治療費は10万円程度かかりますから、なるべく妊娠線をつくらないように、妊娠中の急激な体重増加に注意して、マッサージで予防するほうがオトクです。適切な体重管理はお腹の赤ちゃんの健康にも必要なことですしね」と森先生。
妊娠線は、元気で立派な赤ちゃんを産んだという勲章のようなものですが、女性としてウエストラインやバスト、美脚ラインを見せるファッションを楽しめなくなると思うと、やはりさびしいものです。これから赤ちゃんを産む人は、しっかりと皮膚の保湿とマッサージ、体重管理を行いましょう。妊娠線ができて、気になる人は医師への相談をおすすめします。

レーザー治療の一例の図
■レーザー治療の一例

【監修】
シロノクリニック恵比寿 副院長 森智恵子(もり・ちえこ)

構成・文/宇山恵子

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