妊娠の兆候・症状、妊娠初期から出産までに知っておきたいこと。
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妊娠・出産Q&A

妊娠前に知っておきたいこと

質問 同い年の友人から妊娠中絶の相談を受けました。かかりつけの婦人科では中絶手術ができないとか。どうしたら良いですか。また妊娠何週目までだったら安全に手術ができるでしょうか。

お答えします

中絶手術は母体保護法指定医によって行われます

お友達はつらい決意をされたようですね。どんな理由であれ、話しを聞いて支えてあげてください。
人工妊娠中絶(中絶)は、胎児が母体の外で生命を維持できない時期に、人工的に胎児を母体外に取り出すことを指します。日本では母体保護法(旧優生保護法)という法律によって、各自治体の医師会から認定された「母体保護法指定医」のみが、本人および相手の男性の同意を得て手術を行うことができます。また指定医はひと月ごとの手術件数、結果をとりまとめて都道府県知事に届け出る義務を負っています。妊娠の診断だけであればどこの婦人科でもできますが、中絶を考えている場合は最初から母体保護法指定医と表示している病院、クリニックを選びましょう。

妊娠7〜9週なら安全かつ確実に手術できます

妊娠週数は最後の月経が始まった日を0週0日として数えます。ですから次の月経予定日にはすでに4週0日、つまり2カ月目に入っているわけです。中絶手術は法律上、妊娠21週6日まで行えますが、手術が遅すぎると術後の出血などのリスクが高まります。逆に早すぎても胎児と子宮の絨毛組織が小さすぎて排除しきれない場合があり、安全かつ確実に手術できる週数は、妊娠7〜9週までとされています。また妊娠12週以降の手術は陣痛促進剤(子宮収縮剤)を使った「分娩法」という特殊なもので、施術できる病院が限られるほか、胎児の死亡届が必要となります。
手術時期を決める際は超音波検査で計測された週数によるため、自分で計算した週数と合わない場合があります。妊娠している可能性があり、月経が無い場合は早めに診断を受け週数を確認することが大切です。最近は市販の妊娠検査薬で自己診断する方も多いと思いますが、検査時期が早すぎると妊娠していても「陰性」と出るケースがあります。市販の検査薬を使用する場合は、1週間の期間をあけて最低2回、判定するようにしましょう。

中絶手術後の避妊、妊娠への影響について

中絶手術は大きく分けて、そう破法と吸引法があります。どちらの手術法にするかは医師の判断になります。胎のう(胎児が入っている袋)や絨毛組織(胎盤のもとになる部分)を取り出す手術を、麻酔下で行います。手術時間そのものは10分程度ですが、麻酔が覚めるまで4〜5時間の安静が必要です。術後は月経痛のような痛みや出血が1〜2週間ほど続きます。病院を選ぶ際は術後の出血への対応をあらかじめ聞いておくとよいでしょう。手術のリスクとしては器具が子宮壁に穴をあけるケースが考えられますが、開腹するような大きな事故はまれです。
手術後、1〜2カ月すると排卵周期が戻り月経が始まります。術後に避妊を怠るとまた妊娠する可能性があるので、確実な避妊方法について医師から指導を受けましょう。妊娠を望む時期ではないのであれば、IUD(子宮内避妊器具)や低用量ピルなど避妊率の高い方法を選択してください。
また、中絶を決意した方の多くは、中絶が将来の妊娠に与える影響を心配します。医師の経験からすると、中絶手術をすることによって、身体的に妊娠しにくくなるということはありません。次回は自分の望んだ時期に妊娠、出産を迎えられるようパートナーにも協力してもらいましょう。

 せいこレディースクリニック銀座 院長 島本長青(しまもと・ちょうせい)

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